準備が大切

大学生のころ、私は建築の学生だったので建築模型を作るんですが、

はっきりいって、苦手でした。

模型は大抵、「スチレンボード」という、

2mmくらいの発泡スチロールを紙でサンドイッチしたようなもので作ります。

このスチレンボードを切って壁などのパーツを作り、「スチレンのり」で接着します。

私は中途半端に器用なせいか、つい油断。

ちょっと気を抜くとパーツの切り口が微妙に直角じゃなくて、

組み立てた時に角がピシっとせず、「ぬるい」模型になりがちで、

そんなに器用じゃないけどコツコツがんばるタイプの友人に、全くかないませんでした。


最近、ミシンで洋裁をするようになって、

準備段階で気を抜かないことの重要さにやっと気づきました。

縫うこと自体も大切だけど、

型紙どおり布を裁ったり、要所要所できっちりアイロンをかけることが

仕上がりに大きな影響を与えることがわかりました(今頃気づくなんて、遅い!)


ミシンをかける楽しさに比べ、準備段階の作業は地味で

正直いって「あー、こんなのさっさとすませてミシンかけたい」と思うんですが、

ここでがまんして、きっちり待ち針うったり、しつけをしたりすることも

だんだん悪くないなあ、と思えるようになりました。

学生時代に気づいていれば,模型上手になれたのに。

でも、10年後とかじゃなくて、今気づけてよかった。