ユートピア 描かれし夢と楽園

出光美術館で12/20まで開催中の

「ユートピア 描かれし夢と楽園」展に行きました。

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東京の出光美術館に行くのはまだ2回目です。(1度目はこちら

でも展示の質の高さにすっかりファンになりました。

キャプションもいいんです。

絵画作品のなかに書かれた言葉(漢詩とか、和歌とか)を書き出して、

読みやすいように示してくれているんですが、現代語訳までは書かれていない。

そのあたりの、丁寧すぎない塩梅がちょうどよくて、好きです。


展示は蝶になった夢でも見られそうな、美しい青磁の枕から始まります。

気持ちよさそうに眠る布袋さん。酔っぱらった陶淵明

池大雅の洒脱な寿老人の隣には、応挙の福禄寿、これがとってもかわいい!

長すぎる頭で、ちょこんと座って、こちらを向いてニッコリ。

見る側も思わず頬がほころぶような笑顔です。


仙?の「百寿老画賛」には、120人の100歳おじいちゃんが脱力系ゆるゆるタッチで描かれています。

おじいちゃんたち、思い思いの格好でおしゃべりしたり、踊ったり、寝たりと本当に楽しそう。

こんなの見たら、私も思いっきり長生きしたくなりました。


仙?の死を書いた涅槃図もありました。これもしんみりとした雰囲気ゼロの、ほんわか系。

死を嘆きに集まっているのは人間だけでなく、仙?愛用の日用品たちもぞろぞろと!

若冲の大根の涅槃図もおもしろいけど、これはさらに楽しい。


明日から一部展示替えがあります。もう一度行きたくなる展覧会です。

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