奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録(石川 拓治 )
面白い :☆☆☆☆☆
感動した:☆☆☆☆☆
役に立つ:☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆☆
まず、リンゴがこんなにも農薬を必要とする果物だ、
ということに驚きました。
他の果樹や野菜が比較的無農薬栽培しやすいのに比べ、
私たちが普通に食べているリンゴは、他の作物以上に
自然から離れたものなんですね。
「害虫を駆除する、病原菌を殺す」という考えから離れ、
リンゴ以外の生物(虫や雑草)も、リンゴと共に生かす、
生態系としてバランスの取れた状態にする、
という発想の転換により、
リンゴの木は筆者が食べて涙するほどの美味しい実を
つけるようになったそうです。
ただ、そこへ辿り着くまでの木村さんの道のり、
もう「ワークライフバランス」なんてあったもんじゃありません。
家族に対して貧しい暮らしを強いていることに
罪悪感を持った木村さんが弱音を吐いたとき、
普段はおとなしい娘さんが色をなして怒った、
というエピソードが、印象的でした。
木村さんのリンゴ、食べてみたいなあ…
(この本読んだ人はみんなそう思ってるだろうな)