叶恭子の知のジュエリー12ヵ月

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叶恭子の知のジュエリー12ヵ月 (叶 恭子)


面白い :☆☆☆☆
感動した:☆☆☆
役に立つ:☆☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆☆(特に10代女子!)


いい本いっぱいの「よりみちパン!セ」シリーズで、
あの叶恭子お姉様が一冊書いてる、というだけで、もう興味津々。


タイトルだけ読むと「宝石の蘊蓄話か?」と思われますが、そうではなく、
1年12ヶ月の1ヶ月ごとに「知性について」「友達について」といったテーマを割り振り、
そのテーマにそった短い文章が1ページに1つずつ書かれています。


また、
「かわいくない自分が惨めで泣きたい、一生このままなの?」
「彼氏とそろそろエッチしたほうがいい?」
「トイレにクラスメイトがついてくる」
「母が不倫しています」
というような中高生の悩みにも、ひとつひとつ大変丁寧に答えています。


叶姉妹」って一般的にはちょっと禍々しいイメージでしょうが、
この本は実に真っ当で、
自分の人生は自分が責任を持って作る、という態度が徹底しています。
自分が人生を選び取った結果失敗することもまた、大切な権利であり、
その権利は誰にも奪えないものである、というお姉様のお言葉が耳に痛い。
ついつい我が子が失敗しないように先回りしたくなる、私への警告のようです。


私自身の10代の頃を思い起こせば、
特に中学生時代は人間関係のバランスをとるのが難しくて、
たとえ自分の意思を殺してでもどこかのグループに
同調してないと、とにかく生きにくかった。
そんな風に毎日を息苦しく感じている
小学校高学年〜高校生くらいの女の子に、きっと役に立つ本だと思います。
でも、「女の子」じゃない人も、ぜひ。