古代カルタゴとローマ展

大丸ミュージアム東京で10/25まで開催中の
「チュニジア世界遺産 古代カルタゴとローマ展」を先日家族で見てきました。

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展示内容は「ローマ化前の古代カルタゴ」「ローマ化後のカルタゴ」の大きく2部に分けられます。
オリーブオイルなどの液体を船で運ぶための壷は
長さが1m以上あって、しかも底が尖っています。
穴をあけた板などに差し込んで固定したんでしょうか?不思議な形です。


色ガラス製の人の顔をしたペンダントトップは
ここも随分気に入って「ここは○○番のがすきー!」とお気に入りを選んでいました。
そして多数の船を同時に収容・修復できる円形ドックの模型は
これじゃローマも恐れるよな…という見事さです。


ポエニ戦役でローマに敗れたカルタゴは建物一つ残さず徹底的に破壊され、
(草一本生えないように、塩をまいたという話もあります)
そして約100年後にローマの手により復興されますが、
文化的にはすっかりローマ化していることがわかります。
とくにすばらしいのがモザイク画。
邸宅の床を飾っていたそうです。モザイクを構成するはパーツはひとつひとつ細かくて、
こんな美しいモザイクで床を埋め尽くすって、なんてゼイタクな!
色とりどりの石を各地から集められるだけの交易網があったのね…とため息が出ます。


展覧会を見終わって、無性に塩野七生「ハンニバル戦記」を読み返したくなりました。
ハンニバルって、私の中では「すごいのに報われない人」ナンバーワン!
長い長い「ローマ人の物語」の中でも、寝食忘れて読みふけりたい度は
ハンニバル戦記」と「ユリウス・カエサル」の巻が(やっぱり)最高です。
「長すぎて手を出せない…」と思われる方、
とりあえずハンニバルカエサルのところだけでも手に取ってほしいなあ。


この秋、ローマ関係の展覧会としては
上野の国立西洋美術館で12/13まで開催中の
「古代ローマ帝国の遺産ー栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ」があります。
こちらもお見逃しなく!


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